今回はファーストピアスやセカンドピアスに関して解説していきます。
医療機関のホームページというかブログとしては必ず載せておきたい事柄です。
今ではネット情報などで、ピアスを初めてあけるという方でも意味を理解している方も多いようですが、 ピアスを開けたい! と思っている人でこの言葉の正確な意味をまだ知らない方にむけて、
しっかり解説していきます。
ファーストピアスとは?
まづ、ファーストピアスとは、
人生で初めてあける初ピアスのこと
ではなく、
ピアスホールを作るために(最初に)つけるピアスのこと
です。
ややこしいですかね
もちろん、人生で初めてあけるピアスもなにしろ初めてあけるのですから、ファーストピアスとしてはたらきます。
ファーストピアスとは
あけた穴(ホール)が安定するまでつけっぱなしておくピアス
のことで、何故つけっぱなしておくかと言うと、
ピアスホールの断面がしっかり痂皮化(皮膚のようになること)する前にピアスを外すと、比較的すぐに穴が塞がってしまう
からです。
ピアスホールを安定させる という役割をもっているのがファーストピアス
耳たぶだけでなく、あらたに軟骨にも開けよう と思えば軟骨にファーストピアスを、さらにおへそにもあけようと思えば、おへそにファーストピアスを
という具合に毎回ファーストピアスと呼ばれるピアスが必要になります。
どの場所でも初めてあけるときは全てファーストピアス
ファーストピアスはどれくらいつけっぱなし?
これはあける部位によって異なります。また、個人差も結構ありますが、一応の目安としては、
- 耳たぶは目安として最低6週間あるいは1ヶ月半
- 耳の軟骨は最低でも2ヶ月、できれば3ヶ月
- 耳軟骨でもトラガスはもう少し長目のほうがよい
- へそピアスや眉、舌などは半年以上
こんな感じですが、これは最低期間だと考えてもらったほうがいいです。 また、ファーストピアスを外す時期=ピアスホールの完成ではありません。
ファーストピアス卒業=ピアスホール完成
ピアスホールの完成=ほぼ完全に痂皮化と考えると殆どの部位で年単位でかかると考えられます。
ファーストピアスは最も大切!
ここまで書いてきたようにファーストピアスは、
- かなり長い期間つけっぱなしである。
- 出来たばかりの傷(ピアスホール)に接している
- ピアスホール形成に直接関わるという役割
を持つため、ファッションのためのものというよりやはり医療的側面が大きいです。
傷を無駄に刺激しない素材を使い、衛生的な環境で速やかに行うことが必須です。
だからこそ、
ファーストピアスは医療機関で!
なのです。
セカンドピアスとは
それではセカンドピアスとはなんでしょう?
はい、言葉通りファーストピアスで一定期間つけっぱなしにしたあとに付け替えるピアスです。つまりこれも、ファーストピアス同様
あけるピアスの数だけセカンドピアスがある
ということになります。ファーストピアスとの大きな違いは
ほとんどの場合、ご自身で選んだピアスにつけかえる。
ファーストピアスは医療よりだがセカンドピアスは本来のファッションを楽しめる。
といったところでしょう。
が、しかし、気をつけてほしいのは
セカンドピアスも基本は・・・
実はセカンドピアスもファーストピアス同様、一定期間つけっぱなしです。
したがって、おしゃれを楽しむと言ってもそのデザインは若干制限されてしまいます。
それなら完全につけ外しOKになるまでファーストピアスをつけっぱなしでいいんじゃないの?
と思いますよね。
実際にはそのとおりで、耳たぶなら6週間から8週間とか軟骨なら2,3ヶ月というのは、先程も書いたように、
最低ラインのつけっぱなし期間です。
ピアスホールが完成しているわけではありません。
もし、つけていられるならより長い期間ファーストピアスをつけつづけてもらう方が安全なのですが、元々ファッションのためにあけているわけですので、そこは本人次第です。
一般的には長くても数ヶ月ではセカンドピアスに切り替える方が多いと思いますので、
セカンドピアスも一定期間つけっぱなし
ということを前提にしたデザインや素材のものをお選び下さい。
最後に
さて、ファーストピアスと呼ばれるものが何なのかはご理解いただけたでしょうか。
ファーストピアスはその場所のピアスホール形成に大きく関わるものなので、その素材、デザインなどをよく考えて選び、かつ衛生的にあけなければいけません。
もちろんセカンドピアスにも同じことが言えますが、私達医療機関が関わるのは多くの場合ファーストピアスの穴あけに関してのみです。
今ではインターネットも含めてファーストにも使えるような医療用ステンレスや純チタンなどを使用しつつ、デザイン的にもわるくない様々なピアスが販売されていますので、特にセカンドピアス選びのときなどにそういった商品の中からお選び下さい。
アクセサリーショップというより、ピアス専門店のようなところのほうがそういった商品も取り扱っているようです。
機会があれば記事としてあげてみたいと思います。